皆さまこんにちは
久保史緒里です。
長月。
気づけば、小さい秋が顔を覗かせていました。
こんな時私は、
まだ微かに残る夏の名残を探してしまいます。
今日、雨の中、
古い建物の壁に留まる蝉を見つけました。
拝啓、夏を思わせる皆様へ。
何も急いで退くことはありません。
私が見つけますので、どうかごゆっくり。
9月3日。
もう、
あのライブから4ヶ月が経とうとしてるのに、
何もここに残せていない後悔が
ずっと私の胸にありました。
あの時期、
有難いことにやりたかったことを
沢山させていただいて、
いっぱいいっぱいになっていたけれど、
時間が経った今も色褪せず、
私の中に居てくれるので、
今日、書きたいと思います。
2021年 5月9日。
9th YEAR BIRTHDAY LIVE 3期生ライブ
が行われました。
配信という形ではありましたが、
ご覧いただいた皆さま、
本当に有難う御座いました。
2017年 5月9日。
ちょうど4年前も、私たちは3期生12人だけで
3期生単独ライブを行っていました。
4年越しに叶った、12人でのライブに、
喜びと感動が溢れたことを思い出します。
「3人のプリンシパル」公演中のとある日。
公演終わりに突然聞いた、初めて聞いた歌。
『君たちの歌だよ』
と言われた瞬間から、
3期生の歩みが始まった気がします。
その曲から始まった今回のライブ。
『三番目の風』のイントロで
桃子が「行くぞー!」と叫べば、
いつだって私たちの興奮は、
最高潮に達しました。
この日も。
そこから続く、
私たちの歩んできた道のりを辿るかのような
3期生曲メドレー。
全部に思い入れがあり過ぎて、
「体力温存!」なんて言葉、
この世に存在しないのではないかと思う程、
頭の中にそんな文字はありませんでした。
MCのとき、隣を見れば、
みんな顔真っ赤。髪から滴る汗。
3期生、3期生のこと好き過ぎじゃない?
って密かに思っていた瞬間でした。
今回のライブで我々が辿った道のりは、
この5年だけではありませんでした。
乃木坂46の歴史。10年の歴史。
私たちは『衣装』の歴史を背負い、
ステージに上がりました。
みんなバラバラな衣装で同じ曲を踊る。
本番を迎えるまで、どんな形になるのか、
とても想像がつかなかったのですが、
新しい扉が開けた気がしました。
先輩方が袖を通してきたものを身に纏い、
ステージに立つ緊張感は、
今も少しも薄れることがありません。
この日は、
その緊張感が何倍にも膨らんでいた気がします。
自分が担当する曲。衣装。
私は七瀬さんの衣装をお借りし、
『命は美しい』を
初めてセンターで踊らせていただきました。
お見立て会の時と同じ衣装。
でも違うポジション。
不思議だったのは、怖気付かなかったこと。
私の中でこの曲は、
この5年、特に研究した一曲でした。
まだまだ未熟ではありますが、
今の自分をお見せできたのではないかと
思います。
そして何より、
3期生12人で"初めて"踊った楽曲。
思い入れも深いです。
何より、この曲をこのライブで披露出来たことが
嬉しかったです。
"初めて"の記憶というものは、
そう簡単に薄れるものではありません。
5th YEAR BIRTHDAY LIVE
我々は、
"初めて"先輩方と同じステージに立ちました。
その時のことは、鮮明に覚えています。
これまでたくさんのステージに
立たせていただいてきましたが、
この時のステージは、
特別広く広く感じました。
同期が隣にいるのに、隣にいない感覚。
不安で不安で仕方なかったのを思い出します。
その時に着た衣装。
ハルジオンが咲く頃の歌衣装。
先輩方がオープニングの衣装を着る中、
12人だけこの衣装を着て、
円陣に参加しました。
当時の曲を、当時の衣装で。
『白い雲にのって』では
当時の映像が流れました。
リハーサルの時、
マネージャーさんが、
「泣ける。」とひとこと。
その映像を楽屋でみんなで見ては、泣けた。
「変わらないね。」
「変わったね。」
の言葉って、
こんなにも温かいものでしたっけ
マネージャーさんが、
「この曲は今の3期生にぴったり」と
選んでくださった曲を、
葉月と蓮加のギターに乗せて
我々は歌いました。
『僕だけの光』
隣を見たら、みんな笑顔で歌っていました。
楽しいな、楽しいなって思って歌い、
隣を見たら、みんな泣いていました。
楽しくて、嬉しくて、悲しくて、苦しくて、
愛おしくて、大好きで。
悲しいのは、
なんでだったのか、今でもわかりません。
でもこの瞬間、やっと12人で、
12人だけの光を手に入れられた気がしました。
今回のライブで最も緊張したと言っても
過言ではないのが、期生別楽曲の披露。
後輩の歌を、愛いっぱい込めて。
先輩の歌を、尊敬の意を込めて。
これらは自分たちで望んだことでしたが、
挑戦でもありました。
本音を言えば、怖さもありました。
「やって良い訳が無い」と
思っていたのも事実です。
ですが、
5年間の間、乃木坂46という場所で過ごして、
私たちに与えられた"希望の使命"とは
何のことなのかを考えました。
それにはきっと、12通りの考えがあって。
ファンの方にもそれぞれ、
何通りもの考えがあって。
答えはないけれど、
この時私は、
『乃木坂46を繋いでいくこと』
ではないかと考えました。
自分の中に芽生えたこの気持ちが、
背中を押してくれたのだと思います。
ただ懸命に、どの曲もリスペクトの気持ちを込めてやるのみだと、思うことができました。
結果、とても清々しい、
はじめての気持ちに出逢うことができました。
挑戦はいつだって、
自分を新たな感情と出逢わせてくれます。
この気持ちを忘れずにいたいです。
この5年で、
変わったもの、変わらないもの、
きっと、たくさんあったと思います。
離れたもの、出逢ったもの、
失ったもの、得たもの、
その全て、
かけがえのない私たちだけの宝物です。
ただひとつ、
そこに在り続けたものがありました。
『思い出ファースト』
この楽曲への12人の愛。
このとき、全員が
「この曲をラストに。」
と口を揃えて言いました。
何故でしょうね。この曲はこれまで、
「12人での披露は最後かな」
と思う瞬間が何度もありました。
今思えば、それぐらい、
一回一回が大切だったのかもしれません。
この時もまた、そんな感情でした。
本当に楽しかったなあ。
あっという間に終わってしまったけれど、
最後、この曲を今も12人で歌えている事実に
嬉しさが込み上げてきていました。
桃子の卒業を聞いたのは、
その数日後のことです。
いつから知ってたの?と、
よく聞かれることがあります。
それならば私は、
5年前と答えるかもしれません。
あの日からずっと、
感謝の気持ちしかありません。
本当はもっと早くに、
11人になっていたかもしれない。
でも、5年目を一緒に過ごしてくれて有難う。
きっと、何度も何度も悩んだのでしょうね。
その度に、近くにいてあげられなくて、
ただ外側から、居なくならないでって
願うことしかできなくて、ごめんね。
桃子、桃子に会って、
本当に私は変わったんだよ。
涙で文字が見えないから、
これだけを伝えておきます。
だいすきです。
明日は、私たちにとって、
そして応援してくださる皆さまにとって、
とっても大切な日ですね。
9月4日。運命が変わった日。
ここに来て出逢えた
全てのことに感謝でいっぱいです。
その気持ちをまた明日、
丁寧に綴らせてください。
また書きますね。
久保史緒里
果たして明日は来るのでしょうか。
ツアー福岡初日も同じことを言ってたっけ。
『明日は来ないよ』なんて言葉、
口にしたことなかったのに。
眠れなかったんだっけ。
目を閉じなければ、
明日が来ないって本気で思ってたから。
今日も眠れないのかな。
でも、誰にでも平等に、明日は来ます。
2021年 9月4日。
後悔のない一日を。
大好きな人へ、愛を伝える一日を。
そんな乃木坂が僕たちファンは大好きです。